
unity2021.1.7fにて解説
unityのグラフィック描画の流れをユーザー側でカスタマイズできる機能、URP。Universal Render pipeline(ユニバーサルレンダーパイプライン)
実はドット絵ゲーのクオリティーを底上げしてくれるウレシャス機能をいくつか内包している。
・2Dライト
・ポストプロセス
・シェーダーグラフ
・VFXグラフ(2Dレンダラーには未対応。そのうち実装される予定)
こんな便利なツールが無料で使えるURPを使わない手はない。
ということで、今回は
・URPの2Dレンダラーを、2Dプロジェクトへ導入する方法。
・2Dライトを機能させる方法。
この2つを解説したいと思う。
unityでドット絵ゲーを作っているなら一読の価値ありである。
(おっと!2D画像を扱ってるクリエイターにも価値あるよ!)
以降、重要なアクションには🚩アイコンが立っているので、しっかり確認してほしい。
🚩ゲーム画面への画像の表示方法を知りたい方はこちらの記事もチェックしてみよう!
🚩あわせて、Visual Studioのコーディング効率化に興味がある人はこちらの記事も要チェックだ!
【unity】ゲーム開発速度が音速を超える!!Visual Stuidoショートカット5選!
コンテンツ
1.URPのインストール
URPの導入にはインストールが必要である。
インストールはパッケージマネージャー(通称パケマネ)から行う。
🚩エディター上部のウインドウ > パッケージマネージャー をクリック

ウインドウが開いたら、パケマネウインドウの上部プルダウンメニューから
🚩パッケージ:Unityレジストリを選択する。
次に、同じくパケマネウインドウの右上部の検索窓に🚩universalと入力。するとパッケージ一覧にUniversal RPのみが表示される。
最後にパケマネウインドウの右下部の🚩インストールボタンを押せば、インストールが開始される。
※画像では削除となっている部分にインストールボタンがあるはずである。
インストールが完了するまで、しばらく待とう。
2.パイプラインアセットの作成
URPのインストールが完了したら、次はパイプラインアセットの作成である。これは、グラフィックの描画にどんな処理をするかが記述された膨大なプログラムの塊だ。
内部構成がどうなているかを意識しなくても、所定の手順を踏めば美しいグラフィックを画面に表示してくれる機能である。
では作っていこう。
🚩プロジェクト内で右クリック > 作成 > レンダリング >ユニバーサルレンダーパイプライン > レンダーパイプラインアセット(2Dレンダラー)

※レンダーパイプラインアセット(2Dレンダラー)がない!というひとは、おそらくuntiyのバージョンが古いのが原因である。
該当するひと向けに後半で設定方法を紹介しているので参考にしてほしい。
上記の手順を踏むと、プロジェクト内にUniversalRenderPipelineAssetがハイライトされた状態で作成される。
ハイライトされているのは、ファイルの命名をしやすくするためである。名前は変更してもしなくてもどちらでもいい。
今回は変更せずにやっていこう。
🚩Enterで確定する。
確定すると、ファイルが2つ生成される。
🚩UniversalRenderPipelineAsset
(ユニバーサルレンダーパイプラインアセット)
🚩UniversalRenderPipelineAsset_Renderer
(ユニバーサルレンダーパイプラインアセットレンダラー)

なぜ2つのファイルが生成されるのか?
それは
UniversalRenderPipelineAsset_RendererをUniversalRenderPipelineAssetに
アタッチする(くっつける)ことでURPが機能する。
からである。
🚩UniversalRenderPipelineAssetの一般 > レンダラーリストを見てみよう。アタッチされた2Dレンダラーが表示されているのが確認できるはずである。

次はこのUniversalRenderPipelineAssetをunityのグラフィックに適用する。
2Dレンダラーの作成
ここからは、古いバージョンのunity使用者向けにURPの2Dレンダラー適用の方法を解説していく。
上記で2Dレンダラーを設定できた方は「3.スクリプタブルレンダーパイプライン設定の変更」へ進もう。
🚩プロジェクト内で右クリック > 作成 > レンダリング >ユニバーサルレンダーパイプライン > レンダーパイプラインアセット(フォワードレンダラー)
をクリック。
名前はそのままにEnterで確定する。

続いて、
🚩プロジェクト内で右クリック > 作成 > レンダリング >ユニバーサルレンダーパイプライン > 2Dレンダラー
をクリック。
名前はそのままにEnterで確定する。

するとプロジェクトに以下のファイルが生成されているはずである。

🚩New 2D Renderer Data
🚩UniversalRenderPipelineAsset
🚩UniversalRenderPipelineAsset_Renderer
今回の設定で重要なのは上2つのファイルだ。
一番下のUniversalRenderPipelineAsset_Rendererは不要なので削除する。
🚩UniversalRenderPipelineAsset_Rendererを削除する。

2Dレンダラーのアタッチ
次はUniversalRenderPipelineAssetに2Dレンダラーをアタッチする。
🚩1.プロジェクトでUniversalRenderPipelineAssetを選択
🚩2.インスペクターの一般 > レンダラーリスト窓の右側の丸アイコンをクリック。
(田んぼにぶら下がって風になびいている、鳥よけ目玉みたいな丸アイコンである。)
スクリプタブルレンダーデータを選択するウインドウが開くので、
先ほど生成したNew 2D Renderer Dataを選ぶ。
🚩3.New 2D Renderer Dataを選択する。

これでUniversalRenderPipelineAssetに2Dレンダラーが適用された。
3へ進もう。
3.スクリプタブルレンダーパイプライン設定の変更
これが最終工程。
生成したURPをunityに認識させる。
🚩編集 > プロジェクト設定を選択してProject Settingウインドウを開こう。

ウインドウが開いたら
🚩Project Settignsウインドウ左側のセッティングリストからグラフィックスを選択。
すると、右側にスクリプタブルレンダーパイプライン設定窓が表示される。

現在は<なし(Render Pipeline Asset)>と表示されている右側に、丸ポッチアイコンがある。
そう、田んぼにぶら下がって風になびいている鳥よけ目玉みたいな丸アイコンである。

🚩それをポチる。
すると、レンダーパイプラインアセットを選択するウインドウが開くので、先ほど生成したファイルを選べばOKだ。
🚩UniversalRenderPipelineAssetを選択する

なお、このウインドウには選択を適用させるボタンはない。
ファイルを選択した時点で自動的に適用されるので、選択後にウインドウを閉じて問題ない。
🎊🎉✨おめでとう✨🎉🎊
これであなたのプロジェクトにURPが適用された。
6.2Dライトの配置
URPが適用されたプロジェクトにはある特徴がある。
それはシーンとゲームの画像が真っ黒になる。ということである。

これはライト、すなわち光源が設定されていないから。
というわけで、最後はURPの2Dレンダラーに特化した光源システムの設定をしよう!
🚩ヒエラルキーで右クリック > ライト > グローバルライト2Dをクリック

すると、ヒエラルキーにLight 2Dが生成され、画像(スプライト)がカラーで表示される。
無事シーンとゲームのグラフィックは照らされただろうか。
これがあなたのゲーム世界を照らす、やんごとなき光である。

7.まとめ
URPと2Dレンダラーが提供する2Dライトのおかげで、ドット絵ゲームの光の演出が格段に効率的かつ簡単に実装できるようになった。
2Dライトにはグローバル以外にもいくつか種類があり、それぞれに特色がある。
またURP自体にもシェーダーグラフやVFXグラフ、ポストプロセスなど絵作りをリッチかつラグジュアリーに飾ってくれるファビュラスな機能が盛りだくさんなのだが。
それはまた、別の話🎮
下のハートボタンは、砂塒のやる気スイッチに直結しています。
押すなよ~!絶対に押すなよ~!
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